全社の力を結集するための
迅速な意思決定と風土形成
[現実]
「社内副業」制度を活用し、業務時間内での活動としてオフィシャルに会社が支援できる体制を構築したものの、その範疇を超える作業や予算については不明瞭なままプロジェクトの進行を優先した。また契約社員であることが理由で、社内副業制度の利用が難しかった人も。
[課題]
IHIという巨大な組織は、その扱うプロダクトの重厚長大さゆえに、部門ごとの強力な管理体制が構築されている。「魔改造の夜」では、そこを横通ししてプロジェクトを進めることに成功したものの、サポートメンバーからの自発的な協力は少なく、部署間の調整にメンバーの労力が割かれるなど「力を結集した」とは言いがたい側面もあった。
また自発的なモチベーションを活かす「社内副業」という制度が有効活用された事例となったが、稼働時間の制限や活用可能なメンバーの限定、予算確保の難しさ、社内での認知の低さなど、様々な課題を浮き彫りにする契機ともなった。
巨大な組織体制は、そこに膨大な人的リソースがあることにほかならない。ただしそれを活かすためには、一人ひとりのモチベーション、そして多様性と向き合う風土づくりが急務となるだろう。
- [今後のステップ]
- コミュニティの可視化と活用
- 活用可能な制度の周知・浸透
- IHIがもつ多様性への理解
- プロジェクトに応じた柔軟な予算運用
- ものづくりを主眼とした交流の促進
- 「全社」に対する個人のコミットメント